コラム・ブログ

COLUMN•BLOG
2026.2.24
コラム

土壌汚染対策法とは?土地売買で知っておくべきリスクと実務対応

いつも大変お世話になっております。
株式会社ビーメイン代表の木戸翔太です。

今回のコラムでは、不動産売買、とくに大規模土地取引における「土壌汚染対策法」とその対応についてお話させていただきます。

現在、弊社で1万坪を超える大型の土地取引に携わっており、売買に向けて協議を進めております。その中で論点の一つとなっているのが、土壌汚染対策法への適用リスクです。

■ 土壌汚染対策法とは何か

土壌汚染とは、土壌汚染対策法で定められた26種類の特定有害物質が基準値を超えて存在している状態を指します。

対象物質が確認された場合、土地利用に制限がかかる可能性があり、行政対応や追加調査、対策工事が必要となることがあります。

特に問題となるのは、次のようなケースです。

1.有害物質使用特定施設を廃止したとき
2.3,000㎡以上(有害物質使用施設がある土地の場合は900㎡以上)の土地の形質変更を行う場合
3.土壌汚染により健康被害が生じるおそれがあると行政が判断したとき

これらに該当する場合、原則として土地の利用履歴を行政へ報告する義務が生じます。

また、建物解体もポイントとなります。建物を解体する行為は、土地の掘削等を伴うため「土地の形質変更」に該当する可能性があります。そのため、売主が解体して更地で引き渡すのか、現状有姿で引き渡し買主が解体するのかによって、行政への届出主体や届出時期が異なり、取引スケジュールやリスク分担にも影響します。

■ 不動産売買における土壌汚染リスク

不動産売買の場面では、売主が宅建業者である場合、土壌汚染は契約不適合責任の対象となる可能性があります。

一方で、売主が宅建業者ではなく契約不適合責任を免責している場合でも、買主が取得後に3,000㎡以上の土地の形質変更を行う際には、改めて土壌汚染状況調査が必要になる可能性があります。

ここで重要なのは「リスクの見え方」です。

土壌汚染のリスクが不透明な状態であれば、買主は最大限の対策費用を想定して事業収支を組まざるを得ません。つまり、最悪ケースを前提とした保守的な価格で取得せざるを得ない状況となります。

結果として、高値での取得判断にブレーキがかかります。

■ 売主が事前にできる対応

物件によって土壌汚染リスクの高低は異なります。しかし、リスクが「不透明」であること自体が価格形成に影響します。

そのため、物件の状況によっては、売主側で「地歴調査」を行うことが有効です。

地歴調査を実施し、有効な調査結果を買主へ提示できれば、土壌汚染リスクの程度を客観的に示すことが可能になります。

リスクが限定的であることが明確になれば、価格交渉においても有利に働く可能性があります。また、検討期間の短縮や取引のスムーズ化にもつながります。

■ 土壌汚染リスクと保険活用

買主は、土壌汚染リスクを保険でカバーするという選択肢もあります。

その際、精度の高い地歴調査資料があれば、保険会社によるリスク評価が具体化し、保険料水準の見通しも立てやすくなります。

つまり、事前調査は売主・買主双方にとって合理的な材料となります。

■ まとめ

土壌汚染対策法は専門性が高く、物件ごとに対応が大きく異なります。

・法の対象となるのか
・土壌汚染状況調査を行う義務が発生する可能性はあるのか
・売却前にどこまで整理すべきか
・売主・買主双方にとって合理的な進め方は何か

これらを整理することが、大規模土地取引では重要になります。

価格だけでなく、取引の確実性やスピードにも直結するポイントかと思います。
見えにくいリスクだからこそ、丁寧な整理が重要だと感じております。

今後も実務の積み重ねを大切にし、安心してお任せいただける取引を目指してまいります。

最後までお読みいただきありがとうございました。

株式会社ビーメイン代表
木戸翔太

お問い合わせ

CONTACT

「いくらで売れる?」「こんな物件、ないかな?」など、
不動産に関するお悩みやご相談は、LINE やお問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。

アクセス

ACCESS

住所:〒542-0081 大阪市中央区南船場2丁目5番19号
心斎橋イーストビル703号

定休日:土日祝

TEL:06-6755-8959 FAX:06-6755-8969